空手形

再インタビュー

西山 走 Kakeru Nishiyama

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プロフィール

生年月日 1995年8月20日
成績
  • 2017年 全日本学生空手道選手権大会/優勝
    えひめ国体/優勝
  • 2019年 KARATE1 シリーズA・イスタンブール/優勝
    KARATE1 シリーズA・モントリオール/2位
  • 2020年 天皇盃・皇后盃 第48回全日本空手道選手会大会 男子形競技個人戦/3位
  • 2021年 KARATE1プレミアリーグ・モスクワ大会/優勝
    第1回全日本実業団空手道選手権大会/優勝
    第49回全日本空手道選手権大会/準優勝
  • 2022年 KARATE1プレミアリーグ・マトジニョシュ大会/優勝
    KARATE1プレミアリーグ・ラバト大会/3位
    KARATE1プレミアリーグ・バク大会/優勝
    いちご一会とちぎ国体 空手道競技 成年男子形/優勝
    KARATE1プレミアリーグ年間王者
    第50回全日本空手道選手権大会 優勝
    アジア選手権大会 優勝
  • 2023年 KARATE1プレミアリーグ・カイロ大会/3位
    KARATE1プレミアリーグ・ラバト大会/優勝
    KARATE1プレミアリーグ・福岡大会/3位
    KARATE1プレミアリーグ・ダブリン大会/優勝
    KARATE1プレミアリーグ年間王者(2年連続)
    アジア空手道選手権大会 優勝(2連覇)
    燃ゆるかごしま特別国体 空手競技 成年男子形 優勝(3連覇)
    世界空手道選手権大会 3位
    第51回全日本空手道選手権大会 優勝(2連覇)

2022.12.13

世界王者に向けて、視界は良好

地に足をつけ、地道に一歩ずつ成長階段を上ってきた西山走。世界で戦うことを想定して、肉体改造に挑み、コロナ禍も自分を見失うことなく研さんを重ねた。努力は血となり肉となった。全日本選手権では自身最高の2位に入賞し、世界選手権などの出場資格を得る全日本強化選手に2019年から4年続けて名を連ねた。

 
―東京五輪は西山選手に、どのような影響をもたらしましたか?
五輪の代表選考では5番手ぐらいで、出場できる可能性は低かったのですが、選考基準となる国際大会でも結果を残せずに、五輪強化指定選手に選ばれなかったのが悔しかったです。そこから1年以上、新型コロナウイルスの影響と五輪強化指定選手のみの大会派遣となったことで、大会に出られず、最初はかなり落ち込んでいました。練習ができず、目の前の目標も定まらずにいましたが、時間だけはたくさんありましたので、その期間にしっかり今後のことを考えました。当時、大学の後輩からコロナ禍でどうしていいか分からないと、相談を受けることも多く、アドバイスをすることでも自分の考えがまとまっていき、コロナ禍で試合がないからこそ強化できることがあると思えるようになりました。今でもあの期間があったから、勝てる機会が増えたのかなと思っています。
―気持ちが切れることはなかった?
ライバルたちが国際大会に日本代表として派遣されているのを見て、ずっと悔しい思いを感じていました。国内の試合はなく、自分の意志だけではどうすることもできないので、その期間はいったん基本に立ち返って、一つ一つの技を細かいところまで見つめ直すことに集中しました。
―前回の取材時(2019年の秋頃)より、体が一回りも二回りも大きくなったように感じます。
技の成熟とともに体づくりにも取り組みました。今は体重が78㌔ぐらいで、前回の取材を受けたときと比べて7、8㌔は増えたと思います。昔の写真や映像を見ると自分でも大きくなったなと思います。
―体が大きくなったことでの変化は?
力強さは外国人選手と比べても変わらないようになったと思います。男子の場合は力強さで印象が大きく変わります。東京五輪で優勝した喜友名諒選手のように、力強さというか、男らしい感じがやはり必要かなと思います。ただ、僕の持ち味はスピードなので、そこは落とさないように、体重を増やしてもキレを失わないようには気をつけています。そういう意味では、筋肉を大きくするだけでなく、体幹やバランスを考え、自分の体をコントロールする力がかなり向上したと思います。
 
―空手の形の選手として必要な能力は?
一発の爆発力も必要ですが、持続して動き続けることが大事です。形は3分ぐらいずっとフルパワーで動き続けるので、肺活量や筋持久力も必要になります。そう考えると、やはりバランスであり、自分の体を理解して、的確に動かせるコントロール能力が重要だと思います。
―最近は国際大会で結果を残し、充実期を迎えているのでは?
東京五輪以降は、自分の力を発揮できたと思った試合で、結果がついてくることが増えました。自分の形を試合後に見返すとまだまだ改善点があるのですが、結果も出ているし、上り調子であることは間違いないです。
―では、今後の短期目標、そして中・長期目標を聞かせてください。
次の国際大会として9月初旬に『KARATE1プレミアリーグ』があり、その大会が9月末にあるアジア選手権の選考会にもつながってくるので、まずはそこに照準を合わせて優勝を狙いたいです。アジア選手権の代表枠は一つしかないですが、不可能ではないと思っています。
※インタビュー後の2022年9月 KARATE1プレミアリーグ・バク大会で優勝
―勝つために必要なことは?
他の選手より飛び抜けた何かが必要だと感じています。スピードとパワーでは、誰よりも飛び抜けたパフォーマンスを出せるようにしたいです。そして、自分の形にこだわりたい。空手は五輪競技になり、海外でもかなり盛んになりました。スポーツとして見栄えのある動きが求められていますが、やはり空手は武道なので、相手を倒せる突きや蹴りを追求したい。そういう根本的なところに目を向けたいです。
―今後の野望は?
常に目標は世界チャンピオンです。トップとの差はだいぶ縮まっています。ひとつひとつの壁を越えるのに時間はかかりますが、自分なら必ずやれると信じています。
 

「シンケン聞きたい!10クエスチョン」

好きな食べ物は?
試合前は栄養補給としてカステラを食べる
肉体改造のコツは?
自分の体重を把握しながら、急激に体重が増え過ぎたときは脂質に気をつける。基本的に栄養バランスを考えながら、パフォーマンスと体重の増加や筋肉量を比較することが大切。
冷蔵庫に必要なものは?
キムチ
趣味は?
音楽鑑賞
最近、うれしかったことは?
おいっ子ができたこと。初めて試合を見に来てくれたが、やっぱりかわいい
好きな言葉
すべてを力に
ルーティンは?
プロテインを飲む。朝昼晩の食事の後とトレーニング後の4回飲む
10年後の自分を想像すると?
空手は引退していると思う
今一番欲しいものは?
世界大会の金メダル
人生に必要なものは?
人とのつながりは一番大事。それと、休憩する時間
 

大分合同新聞 取材記事

 
2023年1月13日 大分合同新聞
 
2022年10月4日 大分合同新聞
 
2022年9月6日 大分合同新聞
 
2022年5月17日 大分合同新聞
 
2022年4月26日 大分合同新聞
 
2021年11月9日 大分合同新聞
 
2021年10月5日 大分合同新聞
 
2020年12月17日 大分合同新聞
 
2019年9月30日 大分合同新聞
 
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