ウエイトリフティング

再インタビュー

後藤 大雅 Taiga Goto

24
 

2022.09.28

超えられない壁はない

大学卒業後に地元の大分市に戻り、消防士として働きながらウエイトリフティングを続ける後藤大雅。「仕事がハードでなかなかウエイトリフティングに集中できていない。ただ、それを言い訳にはしたくない。今年、来年で結果を残さなければ…第一線を退くことを考えなければいけないと思っている」と、日本トップレベルのアスリートたる苦悩がのぞく。しかし、これまで幾度と試練を乗り越えたからこそ、たどり着けた境地がある。後藤は体を一から作り直し、再起に向けて静かに闘志を燃やす。

 
―コロナ禍で大学最後の大会が中止となり、練習もできずモヤモヤした思いがあったのでは。
「インカレ(全日本大学対抗選手権大会)を4年間の集大成と位置付けていたので残念でした。大学4年の春に新型コロナウイルスが流行し、次々と大会が中止になりました。さらに就職活動も重なり、ウエイトリフティングに向き合う時間が少ない中で、練習だけは休まずに続けていました。ただ、その練習が集中できていたかと言われればそうではなく、気持ちが入っていなかった。大会があるかないか分からない状態でメンタルを保つのは想像以上に難しかったです」
―大学の4年間で得たことは。
「周りのレベルが一気に高くなり、底辺からのスタートでした。高校である程度の結果を残したとの思いはあったけど、それを上回る人ばかりだった。とにかく周りに負けない練習量をこなし、全日本選手権で3位になれたことは自信になりました」
―卒業後は消防士に。仕事をしながら第一線で競技を続ける難しさを感じているのでは。
「仕事があっての競技なので、社会人1年目は仕事に集中しました。消防の仕事はハードで、これまでと異なる筋肉を使うトレーニングが多かった。ウエイトリフティングは瞬発系の競技なので、持久系のトレーニングは結構大変でしたが、体をつくるという意味では勉強になりました。今年は社会人2年目となり、ようやく仕事に慣れてきたので、これからはウエイトリフティングに向き合えると思っています」
 
―現在は、どのような練習をしていますか。
「仕事が休みの時に母校の大分工業で高校生と一緒に練習をさせてもらっています。それでも練習量が圧倒的に足りていないです。練習量が結果に比例するのがウエイトリフティングでもあります。経験値や技術も必要ですが、練習にかなうものはない。目標としては20代後半まで競技を続けたいですが、全日本選手権に出場できるレベルを維持するのはなかなか大変です。国体のブロック予選を通過できないようなら第一線を退くことも考えなければいけないとも思っています」
―高校、大学とけがに苦しめられながらも復活した過去があります。後藤選手なら今回も試練を乗り越えられるのでは。
「多くの方に支えられて今があります。このままでは終われないという気持ちは強いです。この1、2年でもう一度、体をつくり、日本トップレベルまでたどり着きたいです。難しいミッションだということは分かっています。ただ、諦めるわけにはいかない。これまでも苦しいことはあったわけだし、乗り越えられない壁はない。わずかな時間でも練習はできます。高校からウエイトリフティングを始めて、これまで日本一になったことがないので、まずは日本の頂点に立つことを目標にしたいです。そこから世界が見えてくると思います」
―最後に、後藤選手にとってウエイトリフティングとは。
「自分の限界に挑戦できること。自分の可能性を感じられること」
 

「シンケン聞きたい!10クエスチョン」

好きな食べ物は?
パン。減量しているときはミスタードーナツが異常に食べたくなる
減量のコツは?
家族と一緒の食卓を囲まない
嫌いな食べ物は?
ヤングコーン
冷蔵庫に必要なものは?
チーズは欠かせない
趣味は?
食べ歩き
最近、うれしかったことは?
減量が終わること
10年後の自分は?
消防士の隊長になっている
今一番欲しいものは?
一人暮らしを始めるので家電製品
朝のルーティンは?
コーヒーを飲む
口癖は?
しんどい
 

プロフィール

生年月日 1999年3月3日
出身 大分市
身長/体重 168cm/65kg
成績
  • 2019年 全日本ジュニア選手権 準優勝
    ブルースワードカップ 4位
  • 2021年 全日本大学対抗ウエイトリフティング選手権大会 男子67㌔級 3位